地名よろず

2012年3月21日 (水)

永遠の夢「大字駅名」

駅名は大きく書きましょう、とそういう話ではなく。
楠原佑介「この駅名に問題あり」(草思社)はネット上ではあまり好意的な評価のない本ですが、「大字(おおあざ)駅名のすすめ」を原則として書かれている本とみていいでしょう。今一つ断言できないのは、つくばエクスプレスの駅名代案はほぼ駅所在地の大字を使用すべしとしてあるのですが「浦和」や「千葉」を冠したいくつもの駅については代案が載っていないからです。ただし駅の住所は概ね載っているのでそれを用いよ、とそう読者が読み取れということでしょうか。

「大字駅名のすすめ」は私が勝手に付けましたが、本のなかの首都圏の駅名なら採用しても歴史的伝統的地名(楠原)の復活という旗が立つと思います。
ですが、これを九州に適用したらまずいことになるのではないでしょうか。私が思いつくだけでもこうなることが考えられます。

伊集院→徳重
鹿児島中央→武
熊本→春日(肥後春日)
(正確には武と春日は当初の駅名に戻しただけですが、大字駅名に準じるものとして扱います)

鹿児島は鹿児島駅は改名の必要なしとなる可能性もありますが、熊本は大変なことになります。上熊本も南熊本も当初の池田・春竹に戻さないといけません。いや、楠原氏は消えた市町村名辞典(東京堂出版)で春竹を合成地名としているので(私にはどれとどれを合わせたのか分りません)氏の主張からいえば春竹でも駄目でしょう。それよりも、大字駅名の原則を適用したら熊本には「熊本」を冠する駅がなくなってしまいます。いくら「正しい地名復興運動」の旗を熊本で立てようとしても、絶対に無理です。我が日置市でも「伊集院」駅の改名には賛同せんでしょう。
妥協点はないのかとも思いますが、浦和宿から300m離れている浦和駅が「やや離れすぎ」となっているのでは、熊本や鹿児島中央で見逃してもらえる可能性があるくらいで他の都市では絶対駄目となる所が出てくるでしょう。

かくして大字駅名は永遠の夢、ということになりますが全てが夢幻と消えるとは思っていません。
福岡の話になりますが、九産大前・福工大前、久留米高校前・南久留米・久留米大学前、鉄オタか地元の人以外でこれらの駅の位置関係が初見一発で分かる人は神認定されてもいいでしょう。
神ならざる我々としてはできれば変えてもらったらいいなあ、と思っています。
「勝手にお前の仲間に入れるな!」?すいません。

ついでに「この駅名に問題あり」っていっても品川→高輪、四ツ谷→麹町は主張としてはいいとして、東京メトロの麹町、都営地下鉄の高輪台はどうするんだ、と言われても困ります。そもそも項目がないんで。

しかしPCだと長文のアップが楽でいいなあ。

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2011年12月31日 (土)

日本はどこも危ないらしい

自分へのクリスマスプレゼントに「この地名が危ない」(楠原佑介・幻冬舎新書)を買いました。楠原氏は「この駅名に問題あり」(草思社)以来地名、そして日本語の独特な見解に惹かれて愛読している地名研究家ですが、地名から地質学・地理学などにも造詣が深いです。

この新書では、活断層を楠原流に「180万年前の第四紀に活動した証拠がある断層」と定義しています。県庁所在地で近くに活断層が確認されていないのは岡山・宇都宮だけだそうですが、安全とは言えません。
岡山はたたら製鉄の鉄穴流しで中国山地から流れた土砂や児島湾岸の干拓地で、宇都宮は那須火山の灰などで活断層が覆い隠されている可能性が高いというのです。

地名と関係ない話になりましたが、まず日本には、私達の身近にはどんな危険があるか分からないというのがこの本の第一のメッセージだと捉えて最初に地層の話を紹介しました。

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