舌足らずなだけならまだいいけど…
前記事に続いて梅原淳さんのネタです。
鉄道ジャーナリスト梅原淳
2017年1月14日にJR東日本蕨駅で起きた旅客の転落事故について(2017/1/14)
http://index.umehara-train.com/?guid=ON&eid=1106972
"一連の痛ましい(ホームからの転落)事故を受けて、人々が抱いているであろう心情を筆者が代弁したい。「(JR東日本に)豪華列車の『TRAIN SUITE 四季島』などいらないから、(東京メトロに)銀座線1000系特別仕様車両などいらないから、(近鉄に)リニューアルされた特急車両などいらないから、その代わりどの駅にもホームドアを設置してほしい」と――。"(括弧は引用者が加筆)
そう言いたくなる気持ちは理解します。
"今回のJR東日本を含め、東京地下鉄、近畿日本鉄道の3社とも、少なくとも公表されている財務諸表からは経営難をうかがわせる材料、つまり多額の経費を要するホームドアの設置にも困窮するという状況は存在しない。"
これも鉄道関係者として多少は調査していると見なしていいでしょう。
しかし、
"ホームドアの設置が遅々として進まず、事故が繰り返される責任は鉄道事業者だけにあるのではない。監督官庁の国土交通省にもあり、そして鉄道を監視しなければならない筆者のような職業の人間にも大いにある。"
と自ら反省の姿勢を見せるなら、株式会社を相手にするのですから株主への配当ということにも言及してもらいたいものです。もっとも、
"「国内のメガバンクであれ、外資系の投資ファンドであれ、このさい国や東京都へも株主配当などいらないから、その代わりどの駅にもホームドアを設置してほしい」と――。"
との一文を記すのは、鉄道関係者として自殺行為とみなされればそれは非常に幸運なことであります。大株主への配当を削りにいけば、鉄道関係者、それも在野の人間の一人や二人、自殺したどころか最初から存在しなかったように扱われるのが有力なオチの一つです。
そもそも、廉価型のホームドアの設置を提言しているのか、更に費用の掛かる通常型を設置せよと言っているのか、それを区別していないのもいかがなものでしょうか?廉価型ならまだしも通常型を100から1000、もしくはそれ以上作れというのでは大株主も再考を求めざるを得ないことが、分からないどころか想像もつかなかったりして…。
鉄道の未来学(2011年9月)で
"2011年3月期の決算(連結)では近鉄は総資産1兆8,602億円に対して有利子負債が何と1兆3,248億円もある。当期の売上高は9,600億円、経常利益は252億円であったから、全額の返済は相当先になるだろう"(P139、一部要約)
と記している梅原さんですから、鉄道会社の懐事情はよくご存知だとは思いますが。
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コメント
私も、同じような事を思いましたね。
その事で、梅原さんあてにこんな文章を送りまして。
――――――
『2017年1月14日にJR東日本蕨駅で起きた旅客の転落事故について』
http://index.umehara-train.com/?day=20170114
この記事の中で、
> 「豪華列車の『TRAIN SUITE 四季島』などいらないから、
> 銀座線1000系特別仕様車両などいらないから、
> リニューアルされた特急車両などいらないから、
> その代わりどの駅にもホームドアを設置してほしい」と――。
この件を見て、
「ああ、何処まで行っても短絡的にしか物事を考えられない人だな」
――と感じました。
梅原さんは、
> 2010年代も後半を迎えたいまになって、
> 大都市圏の駅でいまだに設置されていない駅のほうが多い理由については
> 国土交通省や鉄道事業者が明らかにしているので
> ここでは触れない
――と仰いましたが、何故「そこにはふれない」のですか?
そこにこそ事実があるのに。
一番の理由は、
「ホームドアそのものが揺籃期で方式が確定&統一されておらず、それによってホームドアの構造そのものが確定していないため、結果としてコストの引き下げにも繋がっていない事」
――だと感じています。
ホームドアですが、東京メトロ南北線やゆりかもめなどで見られる「スクリーン型」と、高さが腰高以下のホームドアである「可動式ホーム柵」が今の所の主流です。
ところが、これらの方式は、乗車位置に合わせてドアの開く位置を設定する――と言う方式である為、ドアの位置が統一されていない場合は採用に踏み切れません。
山手線や東急田園都市線にてホームドア設置を進める際、連結していた6扉車両がホームドアの位置に合わないと言う理由からその置き換えが進められたりするなど「使い勝手」が悪い側面を持っています。
もっとも田園都市線の場合は、もとより混雑路線であることから、ホームドアの設置は予想出来た事なのに6扉車を導入したあたり、「ビジョンの無さ」をも感じてしまいますが。
こうしたホームドアの欠点を解決できる――と見られているのが「昇降式ホーム柵」だと思います。
ロープやバーが昇降する方式で、ホームドアとしては最も安く導入でき、ドアの位置や車両の長さの異なる車両にも柔軟に対応するのが特徴です。
また、メンテナンスの費用も安いので、乗降の少ない駅に向いてもいます。
しかし、ロープをステップにして飛び越えてしまうことが可能なため、事故の抑止効果は他の方式に比べると高くない――とされる事や、日本の場合、この方式はまだまだ検証中と言う事も有って、まだまだ「本採用」には至っていません。
と同時に、ホーム柵その物の種類からして「新技術」が生み出されるなど「揺籃期」なのが現状なんですね。
また、それで無くても、列車のドアの位置が統一されていないため、ホームドアそのものの設置を困難にしています。
山手線や田園都市線の6扉車が置き換えられ、快速で10両固定と6両+4両でドアの位置が違う上に特急列車も走る中央線でホームドアを導入出来ないのはそのためです。
「ホームドアの設置が進まない理由」はここにあり、これは「国土交通省や鉄道事業者が明らかにしている」事と思いますが、梅原さんが語らないのは何故ですか?
結局は「梅原さん自身の見解と、主張」を最優先している為では?
でも、それこそ「趣味人の発想そのもの」と思いますが。
それに。
> 銀座線1000系特別仕様車両などいらないから
――と仰いましたが、確かにあの車両は「装備過剰」そのものと私も思いますが、一方で、銀座線1000系そのものに関して言えば「ホームドア設置の準備の一環」と言う事を、梅原さんは解っておられますか?
1983年末以来走って来た01系電車では車両の旧式化と相まってホームドアには対応できず、その取り替えを兼ねて誕生したのが1000系なんですが。
「特別仕様車」そのものは「不要」としても、まさか1000系そのものを
> 要らないから
――とは、言いませんよね?
そんな有様だからこそ、日比谷線の車両の規格が「18メートル3扉」に決まってしまった経緯が解らないんでしょう。
「安全第一」にも「外堀」が多い事も解って貰いたいですね。
そして。
以前梅原さんから送られて来た返信なんですが。
読んでいて「おかしい」と思い、人に紹介したところ、記事として紹介されています。
『梅原淳氏から読者への返信(1) 返答はいかがでしたか?』
http://hiokirin.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-e07b.html
『梅原淳氏から読者への返信(2)』
http://hiokirin.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-82e1.html
また、Yahoo!にて梅原さんの記事をたまに見かけますが、そこでは総じて「読んでいてわかりにくい文章」とよく言われています。
もっと「文章力」を磨いた方が良いと思いますよ。
――――――
――梅原さんの様な人の文章が雑誌に掲載されたり、意見を求められてるのをたまに見かけますが、本当に、「滑稽さ」ばかり感じています。
投稿: Masaya | 2017年1月17日 (火) 05時09分